アフターコロナ②: フィリピン不動産について
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アフターコロナ①
数日前に「アフターコロナ: セブ島の今後を予想してみる」のタイトルで、現在セブエリアで施行されている「Enhanced Community Quarantine=実質ロックダウン状態」の命令解除後、セブ社会/経済はどのようになっていくのか僕の個人的な意見/予想を書きました。該当投稿内でも少し触れているのですが、今回は「今後のセブ不動産はどうなっていくか」にフォーカスを当てて自分の意見を書いていきたいと思います。
今後のセブ不動産について
既に発表/販売開始しているプロジェクトの完成時期が大幅に遅れる
セブエリアに限らずですが、フィリピン不動産投資をされている多くの方はプレビルド案件に投資していると思います(プレビルドについて詳しくはこちら)。AyalaやRockwell、SMDC、St. Luciaグループなどの大手デベロッパーですと資金を潤沢に保持しているでしょうから、既に販売開始している/建設をスタートしているプロジェクトを途中で中止する可能性は少ないかと思いますが、今回の新型コロナウイルスの影響で完成時期は大幅に遅れるのではないかと思います。と言いますのも、労働力はローカル内で十分に確保できても、資材の納入などは輸入に頼っている面もあり、当面影響を受けるかと思うからです。これはセブに限らずですが、通常時の流通レベル/スピードに戻るのは時間が少しかかるのではないかと想定しています。
小さなデベロッパーの開発案件だと建設が途中で頓挫することも
上記に記載したような大手デベロッパーと違い、資金力のあまりない小さなデベロッパーですと、資金難で最悪プロジェクトを途中で頓挫することもありえる話かと思います。僕がフィリピン不動産投資を始めてから、プロジェクトが途中で中止になった話を身近で聞いたことはないのですが(噂レベルでは聞いた事があります)、今回のコロナショックの影響で最悪の結果になる可能性もあると思います。空前絶後の状況ですからね…。人によっては「戦争状態」という方もいるくらいです。
ではそのように計画を途中で中止せざるを得ないプロジェクトはどうなるでしょうか?他のフィリピン不動産投資に詳しい人に話を聞くと、そのようなケースは他のデベロッパーが買い取り、開発を引き継ぐことが多いようです。過去にも数は多くないが、そのようなケースはあったと聞きました。空前絶後の状況ですから過去のケースがそのまま当てはまるとは言い切れないですが、魅力ある開発でしたら資金力あるデベロッパーグループが買い取る可能性は高そうです。
転売希望者が増える=投売りが出てくる
詳しくは「フィリピン不動産の支払い方法」内で書いているのですが、フィリピン不動産購入には様々な支払い方法があります。現金一括支払いでコンドミニアム購入契約をしている人もいる一方、20~30%程の料金を最初の何年間か分割で支払い、ターンオーバー時(引き渡し時)に残りの70~80%を支払いをする契約でプレビルドコンドミニアムを購入している方も多くいます。後者のような支払い方法で契約している投資家の中には、今回の件で資金を失い、途中の分割支払いが出来ない方/最終的に完成時に必要な支払額が用意できない方も多く出てくるのではないかと思います。今のような状況ですと、高い値段で売り抜くことは難しいと思いますので、投売りのような形で安価で転売せざるをえない方も多いかと思います。今後直近でターンオーバー(完成引き渡し)が予定されている大きな案件にマンダニベイのタワー1&2のユニットがあるのですが、動向に注目ですね(こちらの記事内には2020年4月にターンオーバー開始予定と書いてあります。最悪のタイミングでのターンオーバーですね…)。またこのような時期ですので、転売も上手く進められない可能性があります(海外からの入国は当分厳しく制限されると思いますからね)。ターンオーバー時期をずらすのか、支払い期間の猶予を特別に伸ばすのか、今後Covid-19によるスペシャルルールや変更がデベロッパーから提供される可能性もありそうですね。最悪なケースですと、支払いできない&転売先も見つけられずで、契約破棄→今まで支払った分も返ってこないという事が考えられます。デベロッパーにもこのような状況を考慮した対応を購入者にしてあげてほしいです!
まだ発売開始前のプロジェクトは白紙に戻る可能性あり
以下にLINKを添付した投稿内でピックアップした現地ニュース内でも書かれているのですが、今後の状況次第では現在企画段階(販売開始前)のプロジェクトの販売開始時期を後ろにずらす又は最悪開発案自体を白紙に戻すデベロッパーが出てきそうです。大きなコンドミニアム開発は資金集めから資材の搬入、労働力確保などセブエリアのみの問題ではなく世界規模のプロジェクトですから、世界経済の状況次第の部分も大きそうです。現実的に考えると、多くのプロジェクトは大きな計画修正が必須になりそうですね。
プレビルド市場よりリセール市場が活況になる
上記の点を考えていくと、当面の間はプレビルド市場よりリセール市場の方が賑わいそうです。世界経済的に先が見えづらい状況ですので、未完成のプレビルド=不安要素と捉える投資家の方が多くいるような気がします。その点に+して、不謹慎ですが、上記に書いたように、優良物件をリセールで買いたたくチャンスではありますからね。虎視眈々とチャンスを狙っている投資家の方は多いかと思います。
ただ実際に条件の良いリセール案件が上がってきても、入国できなければ話になりません。契約締結や送金手続きなど、中々対面でなければならないケースも多いですし、やはり高い買い物になりますので直接物件を見たいですしね。目星を付けていたコンドミニアムのリセール、既にフィリピン不動産投資経験あり、フィリピンの銀行口座を持っている、担当の代理人エージェントがいるなどの条件を全てクリアしている方はエージェント任せで契約までいける可能性もあるとは思いますが…。
多くの投資家にとっては海外からの入国制限が完全に解除されたタイミングがポイントになりそうです。またどの国からの入国許可が先に降りるのかも大切になってきそうです。日本なのか、中国なのか、韓国なのか…。
長い目で見ると…
上記ではどちらかと言いますとネガティブな意見/予想を書きました。状況が状況ですので、ネガティブにならざるをえない事をご了承ください。フィリピン不動産の成長は一時的に鈍化する可能性もあります(フィリピンに限らず世界中の不動産でですけどね)。ただ中長期で見た時にはセブ不動産のトレンドは変わらないと信じています!僕は中長期計画でセブ不動産に投資していますので、短期での動向はそこまで気にしていません。一時的に落ちたり、上がったりはあると思いますが、勝負は5年後、10年後、さらに何十年後かにどうなっているかだと思っています。
セブ島にはそれだけの魅力が詰まっていると信じています。セブコンドミニアムには今後再浮上していく十分な地力があると感じています。現時点で幸いセブエリアは今回の新型コロナウイルスの対応に非常に上手くいっている世界でも数少ないエリアの1つです(ここ2~3日感染者が若干増加しているのは気がかりですが…)。今のまま上手くコントロール出来れば、国内の経済は他の国/エリアよりも早く元の状態に戻れる可能性も高いと思います。また今回の一連の騒動の中ドゥテルテ大統領の初期段階からの厳格な対応を評価している方も多いのではないかと思います。このまま上手くウイルス蔓延を防止して、国内経済をリスタートできれば世界中から対応を評価されるはずです:-)。
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