【セブ島賃貸運営】賃料の決め方=賃料設定プロセス
フィリピンで賃貸運営が上手くできない日本人
多くのフィリピン不動産投資家にとって、最終ゴールは「将来的な不動産価格の高騰 = キャピタルゲイン」かと思います。しかしながら、最終的に売り抜くまでの運用も非常に大切です。前にも書きましたが、数年間インカムゲインで収入を得て、十分に不動産価格が高騰したタイミングでキャピタルゲインを確定する事が理想のフィリピン投資と思っています&またフィリピン不動産なら可能と信じています。
大多数の方にとって運用=賃貸運営です(* もちろん民泊運営という選択肢もあります)。
せっかくフィリピンで不動産投資を始めても、上手く賃貸運用できない日本人の方たちがいます。主にマニラでの不動産投資の話が多いですが、「エージェントが最初に伝えてきた想定賃料では全く募集が集まらなかった」、そればかりか最悪なケースだと「いくら賃料を落としても客付けできない」とSNSで嘆いている日本人投資家の方を見かけます。
不動産というのは、所有しているだけで費用がかかります。フィリピン不動産で言えば、デベロッパーに払う不動産管理費(=Condo Dues:物件によりますが、セブエリアだと25㎡のユニットで約20000ペソ/年くらいです)、光熱費の基本料金、固定資産税(*タイトル発行後)などです。
賃貸運営がうまくいかない要因
上手く賃貸運用をできない要因は大きく分けて、2つあるかとおもいます:
フィリピンで賃貸運営が上手くできない要因
①. 需要のない不動産を騙されて購入
悪徳エージェントですと、何年も売れ残っている人気のないコンドミニアムのユニットを、優良物件に見せて土地勘やリサーチ力のない人に売りつける事があります。残念ながら被害者は日本人投資家の方が多いと聞きます。購入前に十分なリサーチをしなかった本人の責任もあるとは思いますが、全ての方に高いリサーチ能力があるわけではないですからね..。日本人を騙す日本人がいる事は悲しいです。
あまりに酷い不動産を掴まされたら、正直どうしようもないです😅。工夫次第でどうにかなるレベルでしたら、内装やサービス、販売促進方法で改善できるかもしれませんが、そうでないレベルの不動産の場合は手放す事が一番の手段かと思います。
これは何もセブエリアだけの事でないですよね。「負の遺産」という物は世界中に存在します。
②. 賃貸設定が相場価格から大きく離れている
これは日本人のオーナーの方で良く見かけます。最初にデベロッパーから伝えられた想定賃料を鵜呑みにしてしているのか、又は自分の描いた利回りベースで算出しているのかは分かりませんが、賃料は常にマーケットの状況に影響を受けます。需要が高ければ価格は上がっていきますし、低ければ下がっていきます。
今回のコロナ禍が良い例です。現在、フィリピンに滞在していた多くの外資系企業の駐在員や語学留学にきていた学生たちは帰国しています。日本人投資家たちが購入する高級コンドミニアムを貸し出す場合、メインターゲットに彼ら彼女たちは含まれます。「ターゲット層がごっそりいなくなる ⇒ 需要が下がる ⇒ 賃貸価格が下がる」のは必然です。不動産サービス会社「Colliers コリアーズ」も平均賃料がコロナ前の価格に比べ▲4.5%と予想しています。ちなみにコリアーズは、来年以降に平均賃料は回復すると予想しています。来年以降の「渡航制限解除 ⇒ 需要回復 ⇒ 賃料価格も回復」を想定しているのでしょう。
上記のような状況の中、コロナショック前のスタンダード価格で募集を続けても中々入居者が決まらないのは必然です。価格設定はマーケットに合わせ常にフレキシブルに変動させていく方が効率的かと思います。
賃貸価格の決め方
STEP1. 市場価格をマーケットリサーチ
まずは徹底的に市場価格を現地賃貸募集サイトでリサーチします。コンドミニアムのユニットであったら、同じ条件(同コンドミニアム、同ユニットタイプ、同平米数)のユニットを見つけられるはずです。また余裕がある方は周辺のコンドミニアムの賃料価格もチェックしておくと良いと思います。
自分のコンドミニアムユニットの競合になりそうなユニットを見つけたらBookmarkして保存しておきましょう。ステップ2でこのデータを使います。
MEMO
フィリピンのメジャーな賃貸サイトの1つに「Lamudi」があります。Lamudiのサイト内では、個々のコンドミニアムユニットの賃料を調べる事はもちろん、エリア平均賃料なども確認する事ができます。英語が苦手な方にとっては少しシンドイかもしれませんが、建物名やエリア名でリサーチすると簡単に情報が上がってきますので、リサーチツールとして利用する事をお勧めします。
STEP2. 所有ユニットを自己分析&競合と比較
次に自分の所有するユニットを客観的に分析していきます。このように書くと難しく感じると思いますが、要はどのようなアメニティを完備しているか/特徴があるかをまとめていきます。僕の場合は、EXCEL表で簡単な「レ点チェック」& 「5段階評価」を作ります。以下に簡単な例を添付します。
自己分析が出来たら、次はSTEP1でBookmark保存した競合ユニットとの比較です。そこまで厳密にやると大変だとは思いますが、アメニティと条件面で比較して、自分のユニットが他の競合ユニットより優れていると思えば同額もしくは少し高額設定、同レベルだと思えば同額もしくは少し下げた設定、明らかに劣っていると思えば競合ユニットより下げた価格設定にすれば市場性が高いと思います。
STEP3. PDCA
STEP2で、他の競合ユニットと比較して価格設定をしました。ただ他者とのバランスが取れた価格設定をしただけで、実際のマーケット需要にマッチしているかはまだ確定していません。
実際に募集を開始しても、全然問い合わせが来ない事もあるはずです。その場合は、もう一度価格の見直しも必要かと思います(*今回は価格設定にフォーカスを当てて書いていますので、価格の見直しと書きましたが、見直さなければいけないのは価格だけではありません。プロフィール画像や紹介分の内容他も必要ならば修正をする必要があります)。よくビジネスでPDCA(plan, do, check, act)という言葉を使いますが、まさしくPDCA作業です。
自分で価格設定をするのが難しいと感じる方は
上記に簡単な賃料設定プロセスを書きましたが、時間の問題や英語力の問題他で、自分で賃料を決めるのは難しいと感じる方もいると思います。
そのような方は、もし信用できるエージェントがいましたら、相談または完全に任せて決めてもらうのが良いかと思います。しっかりとした不動産エージェントでしたら、状況をしっかり分析して適当な賃料を提案してくれるはずです。
僕はエージェントではないですが、相談ならいつでも乗ります。もちろん無料です。また以下にLINKを添付します新谷さん夫妻はセブエリアで実績がある信頼できる不動産エージェントです。新谷さんたちも無料で電話/LINEまたはZoom/Skype相談を受け付けていますので、希望者は以下LINKからお問い合わせください!
⇩